韓国・Gyeongbuk Technopark Medical Covergence Textile Centerと細胞性食品分野でMoU締結 ― 規制特区と研究支援拠点を活かし日韓連携を加速


細胞農業研究機構(JACA)は、韓国のGyeongbuk Technopark Medical Covergence Textile Centerと、細胞性食品技術の開発・評価・安全な社会実装に向けた協力を目的とする覚書(MoU)を締結しました。韓国における細胞性食品の規制特区指定地域およびGyeongbuk Technopark Medical Covergence Textile Centerが運営する研究支援拠点の強みを活かし、日韓の連携を通じてアジアおよび世界規模での議論と産業発展を牽引してまいります。
この度JACAは、Gyeongbuk Technopark Medical Covergence Textile Centerとの覚書(MoU)を締結いたしました。
本覚書は、細胞性食品技術の開発、評価、および安全な実装を促進することを目的とした協力的パートナーシップを確立するため、相互の目標を整合させ、強化するために締結したものです。
Gyeongbuk Technoparkは、1998年8月の設立以来、慶北地域における革新の中核拠点として地域経済の活性化を牽引してきました。地域産業の発展と企業成長を支援し、慶尚北道における産学研官ネットワークの中心として有望な技術企業の発掘・育成に取り組むなど、地域の革新と高度化を継続的に主導してきた実績を有します。企業成長の支援者・道案内役として、今日の慶北地域の発展に大きく貢献してきました。
また、同センターが所在する地域は、韓国において細胞性食品に関する規制特区の指定地域であり、細胞性食品分野の社会実装に向けた先進的な取り組みが進められています。さらに、慶尚北道・義城郡に整備が進むFood Tech Research Support Centerは、韓国で初めて細胞性食品に特化した研究拠点として2027年の開所が予定されており、約2,660㎡の施設に対して公的投資約145億ウォン規模が投入される計画です。同センターはGyeongbuk Technoparkが運営を担い、企業のプロセス開発支援から量産スケールアップ、試作製造、安全性評価、規制承認・ライセンス取得支援に至るまで、細胞性食品の産業化を一貫して支えるフルサイクルの支援基盤を提供します。加えて、年間最大100kgの培養肉を生産可能な細胞農業システムの構築を計画しており、約60の新規雇用創出を支援する見込みです。既に複数企業が入居意向を示しているほか、周辺の研究機関との連携も予定されており、同地域は制度面・研究面の両面から細胞性食品の社会実装を先導する集積地として注目されています。
日本と韓国の協力を強化することを通じて、両者はアジア域内のみならず世界規模においても、細胞性食品に関する議論を前進させる上で主導的な役割を果たすことを目指します。
協力の主な分野は下記のとおりです。
- 関連政策に関する知見・洞察の共有
- 学術研究および教育的取り組みにおける協力
- イベントの共催・支援やアウトリーチを含む社会コミュニケーションにおける共同の取り組み
これからもJACAは、日本国内のみならず海外の企業・団体とのコミュニケーションに尽力し、細胞性食品産業の健全な発展と社会実装に向けた国際連携を一層推進してまいります。