細胞性食品にゲノム編集技術・組換えDNA技術を使用した場合のリスク評価方針に関する見解書を公開しました
一般社団法人細胞農業研究機構(JACA)は、このたび、細胞性食品の生産において組換えDNA技術およびゲノム編集技術を使用した場合のリスク評価方針に関する見解書を公開しました。
本見解書は、JACAウェブサイトの「安全安心に向けた取り組み」ページにて公開しております、「国内における細胞性食品のリスク評価及び管理方針に関する考え方」(本編)の付属資料として位置づけられるものです。本編ではスコープ外として扱った論点のうち、特に細胞性食品生産において組換えDNA技術及びゲノム編集技術を使用した場合のリスク評価方針について、作成時点(2026年3月5日)における既存規制に基づく解釈と見解を整理しています。
本編「国内における細胞性食品のリスク評価及び管理方針に関する考え方」はこちらからご覧いただけます。
【本見解書の位置づけ】
本見解書は、新たな規制やルールを定めるものではありません。
一方で、細胞性食品の研究開発や事業化の検討において、実務上重要な論点となるゲノム編集技術・組換えDNA技術の取扱いについて、既存制度に照らしてどのように整理し得るかを示す、補足的かつ実務的な参考資料です。
本編では、細胞性食品全体に関するリスク評価及び管理方針の基本的な考え方を整理しましたが、ゲノム編集技術や組換えDNA技術を用いた場合の論点については、制度との関係も含め、より丁寧な整理が必要であることから、別紙として見解をまとめました。
なお、本見解書の活用にあたっては、本編に記載した「本書の活用における留意点」と同様に、個別案件ごとのケースバイケースでの判断が前提となります。
【作成プロセス】
本見解書は、JACAが素案を作成し、会員からの意見収集、専門家レビュー、説明会・意見交換を経て、段階的に内容を更新しながら取りまとめたものです。
作成の流れは以下のとおりです。
2025年8月 素案作成開始
2025年9月15日〜9月26日 JACA会員間で共有し、コメントを収集
2025年9月30日~2026年1月中旬 素案に対して、専門的な2名・団体及びJACA事務局にて、内容をブラッシュアップ
2026年1月23日〜2月18日 修正案を本編のレビューに関わった専門家のうち有志18名に回覧し、意見を収集
2026年2月5日 安全性等に係るアカデミアならびに専門家向け説明会・意見交換会を実施
2026年3月23日 JACA会員、フードテック官民協議会細胞農業WT、その他関係者向けの勉強会を実施。
上記で寄せられた意見を反映し、この度公開に至りました。
【作成・レビュー協力者】
素案のレビュー協力者(敬称略):
昭和女子大学 近藤一成
大阪大学大学院工学研究科テクノアリーナ細胞製造コトづくり拠点
素案の作成協力者(五十音順):
後藤秀俊(Ramboll Japan 株式会社 Health Science カントリーディレクター)
高木基樹(株式会社ジェイサーバイオ 代表取締役)
山中久美子(株式会社テクノプロ/テクノプロ・R\&D 社)
吉富愛望アビガイル(一般社団法人細胞農業研究機構)
ご協力いただいた皆さまに、心より御礼申し上げます。
今後に向けて
本分野におけるゲノム編集技術・組換えDNA技術のリスク評価の在り方については、技術開発の進展や制度設計の検討状況に応じて、今後も継続的な議論が必要です。
JACAしても、細胞性食品をめぐる適切なリスク評価・リスク管理の在り方について、引き続き関係者との対話と検討を進めてまいります。