Q: 細胞培養と遺伝子組換え技術は異なる技術なの?
Q: 細胞培養と遺伝子組換え技術は異なる技術なの?
A: 異なる技術です
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遺伝子組み換え技術
遺伝子組換え技術とは、ある生物の遺伝子の一部を取り出して、他の生物の細胞に導入することによって、新たな形質を発現させる技術で、農作物の品種改良や有用な微生物の作出で広く利用されています。
(※)遺伝子組換え食品の安全性については、厚生労働省のパンフレットなどを御覧ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/bio/idenshi/index.html
細胞培養技術
一方、細胞培養技術は、動物や植物の細胞を取り出して、培地を入れた培養容器の中で維持・増殖させる技術であり、遺伝子組換え技術とは異なります。
ただし、遺伝子組換えを行った動植物から細胞を取り出して培養することは、非遺伝子組換えの従来の動植物と同様に行うことができますし、動植物から取り出した細胞の遺伝子を改変してタネ細胞に使用するケースも考えられます。
ちなみに、細胞の遺伝子を改変してタネ細胞に使用するタイプの「培養肉」は国際的には非常に少数である(遺伝子組換え技術を使用していない細胞性食品が主流である)ことは、FAO(国際連合食糧農業機関)及びWHO(世界保健機関)が2023年4月に共同で発表したレポート※でも明言があります。
なお、遺伝子組換え生物の食品としての利用に当たっては、日本も含めて各国政府が安全性審査を行い、安全上の問題がないことを確認した上で、その生産や流通を認めています。
※FOOD SAFETY ASPECTS OF CELL-BASED FOOD
(https://www.fao.org/3/cc4855en/cc4855en.pdf)