Q: 細胞培養技術は、家畜で話題になっていた体細胞クローン技術とは違うの?
Q: 細胞培養技術は、家畜で話題になっていた体細胞クローン技術とは違うの?
A: 異なる技術です
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体細胞クローン技術
体細胞クローン技術は、動物の体細胞から核(細胞内の小器官の一つで、遺伝情報であるDNAやRNAなどから成ります)を取り出し、逆に、核を取り除いた未受精卵に移植した後、母体の子宮に戻すことによって新しい個体を作成する技術です。
日本では、産肉能力が高い和牛と同じ遺伝子を持つ子牛をたくさん生産できる技術として注目されましたが、高いレベルの技術力が必要になること、さらに、遺伝的に同じ個体が生まれてくることに対する心理的な抵抗感もあり、普及しておりません。
(※)体細胞クローン技術については、食品安全委員会が「科学的知見に基づいて評価を行った結果、体細胞クローン牛及び豚並びにそれらの後代に由来する食品は、従来の繁殖技術による牛及び豚に由来する食品と比較して、同等の安全性を有すると考えられる。」との評価結果を公表しております。
https://www.fsc.go.jp/emerg/clone_03.html
細胞培養技術
一方、細胞培養技術は、動物や植物の細胞を取り出して、培地を入れた培養容器の中で維持・増殖させる技術で、母体は必要としませんし、同じ個体が生まれてくるわけではありません。
なお、増殖した細胞については、収穫・加工して新たな食料資源の一つとして利用する試みが各国で始められております。